王道少女漫画『素敵な彼氏』ついに完結。| 最終巻+全巻読み返し【ネタバレ感想】

こんにちは。

今年2020年夏頃に知り久々にどハマりした、河原和音先生の少女漫画『素敵な彼氏』がついに完結。
最終巻となるコミックス14巻が11月25日に発売となりました。

この素晴らしい表紙よ!!!

ゆびわ…!!!!!
幸せあふれる二人の自然な笑顔!エターナル感!!
奇を衒わない。これが王道や……!!!!

心待ちにしていた発売日当日に即電子書籍で購入したものの、なぜかしばらく読む気になれませんでした。
これで完結してしまうことを知っているから、自分の中で完全に物語として終わってしまうことを無意識下で恐れ拒んでいたのでしょうか…

月をまたいで寝かせて、やっとやっと読みました。
寂しいけれど、すっきりもした。
せっかくなので感想を記しておこうと思います。

*私は漫画が大好きで、「コミックシーモア」で気になった作品の無料開放分を読み、刺さったら続きを購入することが多いです。

紙でも電子でもレンタルでもなんでもいいので、少女漫画から離れた方にこそ、とにかく一度読んでみてほしい…!
2020年、一番ハマった少女漫画です。

当初の私のどハマりっぷりと作品あらすじはこちら↓

ここからネタバレありです!

ついに卒業。最終14巻感想

これまでとても清い関係をキープしてきた二人ですが、今巻でついに一線を越えることに。(行為の有無で清さが薄れるわけでもないですが)

作中で客観的に「エロそう」と評されていた桐山くん。(全面同意)
よくここまでちゃんと我慢できたね♡えらかったね!!!♡

行為中の描写はさらっとしていて、流石は別冊マーガレット。清潔。
正直、ページをめくって「あ、もう終わったん??」ってなってしまいましたすみません…!

お茶を飲むののかちゃんのキャミソール姿があんまり色気なくて、
「思ってたよりたいしたことなかった」という台詞も全然色気なくて、なんだかめっちゃ安心しました。

そしてこのあたりからのスピード感!

卒業式。そして進学のために遠方へと発つエリハと木名瀬の見送り。
個性の強い二人ですが、ののかちゃんの素直でまっすぐなところにそれぞれがすごく救われてきたんだなぁと再確認できるお別れでした。

そして、皆高校生の時点で自身の将来をきちんと考えていて本当に本当にえらいなあ………
今からでも見習いたい…(年齢が違いすぎるけども)

〈『素敵な彼氏』コミックス14巻より〉

そして、涙の最終話。
大学生の4年間を完全にすっとばして、急に社会人一年目の冬。

え!早……っ

「ののかちゃん理転したけど事務職に就いたんや〜」と思ってしまったのですが、調べてみると理系事務のお仕事もたくさんあるのですね。自分の知識のなさが恥ずかしい。
そして、休みが少ない上に大晦日の深夜に呼び出しをくらう桐山くんの職場は完全にブラックと言って差し支えなかろう。

エリハと木名瀬も変わらず元気そうで何より!
(木名瀬の見た目がだいぶ変わっていたけども、それも木名瀬らしくてまた良き)

なんやかんやありつつ、最後の舞台は二人の恒例になっているであろうカップルシートでのカウントダウン。でのプロポーズ!!!♡♡

相も変わらず、ののかちゃんは素直で天然で。
桐山くんは余裕かましているようで、ののかのことが大事なあまり結構振り回されていて。
お互いがお互いをずっと変わらず大好きで。大切で。恋をしていて。

はーー……尊い。こっちまで幸せ。ありがとうですよほんとに…!!

ちょっと残念だった点

読後感もとてもよく、物語としても綺麗に終わって大満足。

…ではあるのですが、ちょっと残念に思ってしまった点も。
(クレームではないです!)

それは、物語初期によく登場していたののかの高校1年生時のクラスメイトである「リホ」「花菜」「加恋」ちゃんの三人が途中から全く出てこなくなってしまったこと。

エリハや木名瀬などのキャラの濃い友人ができたり、ののかが文系から理系に転向したりで少しずつ接触がなくなっていってしまったのかな…
漫画に登場しなくなっただけで友達として繋がってはいるのでしょうが、卒業時にも最終話にも主要キャラ全員集合の表紙にもちらりとも出てこなかったのはちょっと寂しかったなぁ…

そもそもの桐山くんとの出逢いのきっかけをつくってくれたのもこの三人だし、物語中盤でのこの女子たちのシーン↓や、ののかに彼氏ができた時に心から祝福してくれる三人+ののかの関係性が大好きなので、彼女たちのその後も見たかったです!!
是非スピンオフを…!(あきらめない)

〈『素敵な彼氏』コミックス5巻より〉

↑女子の友情めっちゃいいし、すぐ引き下がるモブの男子たちも聞き分けよすぎてかわいい。いいやつしかおらんのかこの街は…

別マ公式企画「桐山直也はははチャレンジ」は敢えなく断念

そして、Twitterで教えていただいた「はははチャレンジ」なる完結記念公式企画について。

「ははは」が口癖の本作品王子、桐山くんの全話でのセリフ内の「ははは」の総数をカウントして回答する

というとてもシンプルなルール。

正解者には、抽選で「別マ11月号表紙イラスト付きの河原先生直筆サイン入り色紙」当たる!!ほしい〜〜!!!
(詳細は下記リンク参照)

河原和音「素敵な彼氏」14巻発売記念‼ 桐山直也「ははは」チャレンジ| 別冊マー...

…しかし……
多すぎるんや「ははは」が…

少しカウントしてみたものの途中からわけがわからなくなり、断念。大雑把な性格の私にはキツい。
でも…色紙はほしい……!再チャレンジしよかな……迷う。

締め切りは2020年12月25日だそうです!
お時間とご興味のある方は、是非!!チャレンジ中の皆様、ご武運を!!

現在は応募は締め切られております!!

完結後、一巻から読み返し。何度でも“桐のの”にときめく。

読了後もっとロスになるかなぁと思っていたのですが、心の準備ができていたからか、存外しっかりと完結を受け止められています。

最終巻読了後、さらにまた1巻から読み返しました。
もうほんとにいい子ばっかりで読みやすい。
けっこうぶっとんだ性格のキャラも、河原先生が描くとさらっと受け入れられるのが不思議。

唯一苦手なのは、桐山くんの元カノ「かのんちゃん」のみ…(黒河内真央ちゃんの方は割と好き)
しかし「ののか大好きな桐山くんがこれしきのムーブで揺らぐわけはない」という硬い信頼が自分の中にあるので、初見から全く心乱れず読めました。

そして、家庭教師の丸亀先生との会話とか諸々、さらっとしているけどめっちゃ深いですよね。
河原先生は聡明な方なのだろうな…

個人的「めっちゃ心臓痛い大賞」

「展開の早さ」と、「色々問題が起きてハラハラしても、胸糞悪くなったりどす黒い気持ちになることのない爽やかさ」が河原作品の特徴かなと思っています。

今作品でも胸の痛い展開がたくさんありましたが、個人的に断トツでのたうちまわったのが、3〜4巻あたりの奨平くん編。

まず奨平くんが裏のない良いやつすぎて…!こんな贅沢な当て馬、います???

なんでそんなにいいやつなのか。そしてここからがさらに苦しいという…〈『素敵な彼氏』コミックス3巻より〉

「え、もうこっちでいいんちゃう…??」と思ってしまうこともしばしば。

でも、宿泊研修や自宅療養中の時の桐山くんの表情が…心情が…!
初見では「もう…もう…なんでこんなすれ違うのか………!!!!!」とスマホカバーを閉じ呼吸を整えたシーンがたくさんありました。

も〜〜〜〜〜…………〈『素敵な彼氏』コミックス3巻より〉
も〜〜〜〜〜〜〜〜っ……!!!!!〈『素敵な彼氏』コミックス3巻より〉

こんなんのくせに元カノを部屋に迎え入れたりとか、かと思えばゲーセンで「迷子なったから探しに来て」とか、なんかもう、桐山くんよ…!
イルミネーションのチケットとか…何してんの……

一番ほしいもの(ののか)に対しては、持ち前の器用さが空回りして結果ヘタクソすぎんか……!!とっとと本音でぶち当たってくれ!!!!

しかし、そこは安心安定の河原先生。
桐ののを綺麗にカウントダウンの日にくっつけた上、奨平くんにもすぐに次の魅力的な女子をあてがってくれ、主人公たちに負けず劣らずのかわいいカップルが爆速で誕生!

三方よしの見事な一件落着っぷり!
全員ハッピー!!!やったね!!!!☆

(その後の奨平くんの切り替えの早さには笑ったけど、何の遺恨も残らず最早気持ちがいい!)

個人的悶絶シーンたち

各巻に心揺さぶられる名シーンがあふれているのですが、何度読み返しても二人のかわいさにニヤついてしまう場面を厳選。

〈『素敵な彼氏』コミックス2巻より〉

↑女友達一位の座を守り抜くためエリハと真っ向から戦うののかとそれを一部始終見ていた桐山くんの、翌日のこの会話。
こんなんかわいくてしょうがないわな…

〈『素敵な彼氏』コミックス4巻より〉

↑「いーーなぁーーー!!」ってコールアンドレスポンスで合いの手入れたくなる。いいな〜〜〜〜〜〜。

〈『素敵な彼氏』コミックス5巻より〉

↑ののかの誤解を解くためがんばる桐山くん。
走って疲れた(+安心した+照れた?)のかわいすぎ。

〈『素敵な彼氏』コミックスより〉

↑ずっとやっててくれ…そして近くの席からその様を眺めさせてくれ……

and more!!!!!!!!!

桐山くんの「ののか」呼びもいいけど、「小桜さん」呼びもとってもいいですな。いい。
あと、桐山くんの髪型と首と手の感じと全体的なラインがめっちゃ好き。(全部)

まとめ:全力で恋する女の子はかわいい!!幸あれ!!!

だらだらと長文になってしまいましたが、全編通して素敵すぎるので、まったくまとまらず。全然足りない。
酒を傍らに、夜を徹して語り明かしたいほどです。

とにかく、この作品を知って
「恋する女の子」のどストレートなかわいさを、きらきらとした恋愛模様の美しさを、久々に純粋な気持ちでこの身いっぱいに浴びられました。
自身まで清められた気さえする。

桐山くんはののかと出逢っていなかったら、まったく違う感じの人生観・恋愛観で生きていくことになっていただろうなぁ。
なんでもそれなりにソツなくこなしつつ、適当に恋愛して。特に相手に執着せず、必死になることもなく、譲れない感情というものを知ることのないまま日々を過ごしていたのでは。(それがだめなわけじゃないけど)
絶対に手放したくないと思える大切な存在に出逢えて、結ばれて。本当に本当によかった。愛ってすごい。

そして、そういう風に人を根幹から変えてしまう魅力を持ったののかちゃんはすごい。本当にかわいい。

↑読み返して気持ちが昂ぶったので、公園のブランコで手を繋ぐシーンの絵を描いてみました。全然違うし拙すぎるけど、描いてて楽しかったです。
小学生の頃によく絵を描いてたことを思い出しました。
漫画家さんやイラストレーターさんの凄さがよくわかった…!

この作品に出逢えて本当によかったです。
河原先生、編集部の方々やアシスタントさん方、
魅力的なキャラクターたちと素敵な素敵な物語を届けてくださって、本当にありがとうございました!!!

もし気が向かれたら、是非とも番外編をば……!!

(ティーンの頃読んでた名作少女漫画『恋愛カタログ』の番外編が時を経て最近出たのを知ったので、こういうパターンもあるのかと期待してしまっています)

以上です!読んでいただきありがとうございました!!

〈おわり〉